情報アクセシビリティとQOLをあげるリテラシー

[第13回みみここカフェ イベントレポート]

2022年10月23日 まだ暖かさ残る日曜日の朝、「みみここカフェ」のオンライン会場に、3人の参加者が集まりました。

今回初参加もゆったりとした気持ちで参加できたご様子で、きこえないに関する話や手話を習い始めた人の気持ちについて質問してくれました。

初参加者、常連の方、運営スタッフも含め、互いに自分の考えや気持ちを伝え合う会となりました。

 

最近はフジテレビで毎週木曜よる10時『silent』というドラマが放送されています。
高校卒業後に中途失聴になった男性と、それを知った女性を中心に、ろう者や手話学習者、彼らを取り巻く家族などの人間模様を描いています。

(居酒屋でなんとなく手話を教えてるという春男が「人が良さそうですもんね」と言われて)「そういう刷り込みがあるんですよ。偏見っていうか。手話。耳が聴こえない。障害者。それに携わる仕事。奉仕の心。優しい。思いやりがある。絶対いい人なんだろうなって勝手に思い込むんですよ。ヘラヘラ生きてる聴者のみなさんは。…僕も聴者なんですけどね。」

ドラマ「silent」より

中途失聴の男性が声を出したくない(理由は次第にわかる)ため、UDトークアプリを取り出して会話に使用する。

といった具合に、聴覚障害界隈ではあるあるなことや、聴覚障害者の聞こえだけでない困難さや家族の苦悩を恋愛模様の合間に挟んでくる、そんなドラマとなっています。(TVerで見逃し配信中)

冒頭はそんな話題もありつつ、次第に
「社会はアクセシビリティの事が今すごく言われているけど、それを知らない人たちも多いよね」」
「見えないとか聞こえないとかそこまで極端な困難さがなくても、普段のちょっとした困りごとがあったときに、周りの便利なツールを使おうという意識が少ないよね。」
「障害者とかなんかそんなレベルにならないと使わないというか」
「みんなUDトークとか何気なく使うような感じになればいいのにね」
「やっぱり世間にそういう自分の身を助けるために何かをテクノロジー使ったり何かツール使ったりしようという意識が、全体的にリテラシーが低いのかもしれないね」
「歳を取ると余計にその意識が低くなってるかもしれない」
「人様に迷惑をかけるな、の呪いがすごいんかな、日本の教育なのかも」

といった話題が出てきました。
UDトーク開発者も、「聴覚障害者が使うアプリではない」と言っています。
手話通訳者も、聴覚障害者のためだけに存在するわけではありません。

そこの意識から、社会は変わる必要があるのではないでしょうか。

 

次回の「みみここカフェ」は12月11日(日)です。

12月11日(日) 10時〜 お申し込みはこちら

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[文:4Hearts]

※プライバシー保護のため、対話の内容や個人名は一部編集しています。「みみここカフェ」では、参加者のプライバシー保護、情報開示の意志を尊重して活動報告を行っていますので、安心してご参加ください。