【ご提供】株式会社リコーの聴覚障害者向け音声認識Pekoe

株式会社リコー様のご厚意により、昨年末からモニター期間終了の今年9月まで、聴覚障害者向け音声認識『Pekoe』を使用させていただいています。

https://www.pekoe.ricoh/

 

偶数月にオンライン開催している「みみここカフェダイアローグ」でも、ここ数回は『Pekoe』での文字情報保障を試みています。6月の開催時は、株式会社リコーの社員さんが誤字変換ヘルプとして、運営スタッフに加わってくださいました。

 

コロナ禍で多くの人がマスクをするなかで、聴覚障害者の会話理解や、リモートワークを助けるために音声認識技術が格段にアップしました。そして多くの企業が音声認識アプリやソフトを提供しています。株式会社リコーもその中のひとつ。

この『Pekoe』の大事な特徴は、リアルタイムに複数人で誤字修正ができること。でも、ただ単に誤字変換ができるだけではありません。それに対して「ありがとう」や「わからない」などの、リアクションを取ることができるのです。

これがなぜ大事なのか。

みなさんは、「人様に迷惑をかけるな」と言われたことありませんか?
これは空気を読んだり、行間を読む日本人にとって、とても強力な抑止力になっています。(ハイコンテクスト文化)

社会にまだまだある障害によって、どうしてもできないことがあります。周囲に配慮をお願いしないと、生きづらいことが多々あります。でも、上記のような抑止力の空気感は、次第に社会に対する負い目や、困りごとを伝えたり配慮をお願いしたりすることに対する遠慮が生まれるのです。

そうすると、どうなるのでしょうか。
本当は困っているのだけど、なんとか手段や気持ちをやりくりして声をあげずに生きる人が潜在的にいるかもしれません。筆談すら遠慮の気持ちが生まれ、本当はわかっていないのにわかったフリをしたり、微笑んで誤魔化したりする人がいるかもしれません。

”迷惑をかけない”ために、うまく社会に溶け込み紛れ込もうと生きるので、周りの人は困っている人の存在すらも気づきません。

私たち一般社団法人4Heartsはこの問題に対して、困っている人と、その周囲の人、双方の意識を変えていこうよと伝えています。それが『スローコミュニケーションプロジェクト』。

https://4hearts.net/tag/slow-communication

まずはまちの人々が多様な人がいることを理解し、コミュニケーションの選択肢を持ちましょう。それによって心理的安全性をまちのなかに作っていくことが、困っている人が勇気の一歩を踏み出すきっかけになります。

そのために、聴覚障害体験型のワークショップを開催したり、対話のためのダイアローグイベントを開催したり、地域社会との関係性を地道に作っていくことで可視化したりしているわけです。

 

この『Pekoe』も、音声認識されたものが表示される画面上で、心理的安全性をつくり、双方の意識を変える仕組みを作っているといえるでしょう。

企業で障害者枠採用で働いている聴覚障害者が、周りに迷惑をかけまいと「大丈夫です!」を口癖にしていませんか。本当に伝わっているのだろうか、しっかりした意見を言えるほど会議に参加できているのだろうか。ふと、不安になっていてもどうしようもないからと見て見ぬふりをしていませんか。

もし、これを読んで「あの人は大丈夫なのかな…」と気になったら、「こんなのがあるんだけど使ってみる?私たちも議事録として残せるしいいなと思ってるんだよね〜」って聞いてみてくださいね!